NHK番組が24時間テレビを批判? ”障害者×感動”に一石を投じる

8月27日に日本テレビ系の番組「24時間テレビ 愛は地球を救う」が今年も放送された。毎年、さまざまなチャリティー企画に挑戦し夏の風物詩とも言われる24時間テレビ。その裏番組として28日19時から放送されたNHK・Eテレの『バリバラ』では、障害者を感動のテーマとして扱うことに対して議論がなされ話題となった。

バリバラはNHKの障害者のための情報バラエティー番組だ。毎週日曜日の19時より放送している。この日のバリバラは、「検証! 障害者×感動 の方程式」といった番組テーマで24時間テレビの真裏の時間帯で生放送された。出演者は「笑いは地球を救う」と書かれた黄色のTシャツを着用しており、同時間帯に放送されている24時間テレビを強く意識したような内容だった。

番組では、障害者を「感動」の対象とすることを「感動ポルノ」とまで言い切り、障害者自身も含む出演者たちが異を唱える。ツイッターなどでは「24時間テレビにNHKが喧嘩を売った!」「すごい番組…」などといった声があがり注目を集めた。また、視聴者の反応は「NHK教育のバリバラ、障害者は健常者を感動させる道具じゃないと言い切った!」「テレビの、障害者=感動という押しつけ価値観に違和感を持つ人は必見!」といった反響が寄せられた。

実際に当事者たちはどう感じているのか。24時間テレビとバリバラ両方に出演した大橋グレース愛喜恵さん(24)に話を聞いた。大橋さんは脳や脊髄などの中枢神経にさまざまな異常が起きる「多発性硬化症」など3つの難病を抱えながら障害者の自立を目指している。

大橋さんは、「障害者観を変えたい気持ちで24時間テレビに出演した。一面的に、障害者は頑張っているというイメージを払拭したい。何もしてないのに頑張っていると言われる。みんなそれぞれ生き方がある、みんな違ってみんないい」と述べ、一面的に見られがちな障害者のイメージの払拭を訴えた。

また、事故で片足を失うも車椅子バスケット選手としてヨーロッパチャンピオンカップで3冠を獲得したアスリート堀江航さんからも「アメリカでは日本と違って障害者が生きやすく楽だった」との声も。日本ではまだまだ障害者の理解が進んでいない現状がある。また、自ら、生まれつき脊髄性筋萎縮症を発症し、「寝たきり芸人」を自称するお笑い芸人のあそどっくさんも討論。

最近は以前より障害者のライフスタイルが認知されるようになったが、メディアの障害者の描き方については「障害者が何かするとそれに対してメディアが意味を持たせようとする。一人のお笑い芸人として見てほしい」と述べた。多くのメディアで“弱者”として障害者を演出することが、障害者を生きづらく障害者に対して偏見をもたれる世の中を作っているのではないだろうか。『バリバラ』が投じた一石が波紋を呼んでいる。

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