安倍首相、アフリカ開発会議に出席へ 日本のアフリカにおける海賊対処活動とは

安倍総理大臣は8月26日から6日間、ケニアを訪問し、アフリカ開発会議に出席する。平成25年に行われた前回のアフリカ開発会議では、経済やインフラなどとともに、とある対策についての支援策も盛り込まれていた。

それは、ソマリア沖の海賊対処活動である。その活動は現在も続いており、日本が派遣した自衛隊はソマリアの隣国ジブチを拠点とし、ソマリア沖のアデン湾で海賊対処活動を展開している。自衛隊を激励するため、8月15日に稲田朋美防衛大臣がジブチを訪問した。稲田大臣は海上自衛隊のP3C哨戒機に搭乗し、アデン湾の上空で海賊に対する警戒および監視や、護衛艦の活動を視察した。アデン湾は、スエズ運河へ向かう海上交通路で、日本関係の船舶が年間およそ1600隻も通る重要な航路である。

2008年頃からアデン湾を通る船舶を狙った海賊による被害が急増した。この海賊対処に自衛隊が乗り出したのは2009年で、海上自衛隊の護衛艦とP3C哨戒機が日本の商船や客船を警護してきた。自衛隊はアメリカ、イギリス、トルコなどの艦隊とも連携した海賊対処を展開した。その結果海賊被害は2011年の237件をピークに減り続け、2012年に75件、2013年に15件、2014年に11件、そして2015年には発生件数が0になった。

しかし、日本政府は6月に、自衛隊による海賊対処の活動を1年延長することを決定した。稲田大臣は視察で「ソマリアの海賊被害の根本の解決をいまだに出来ていないことを鑑みれば、ソマリア沖アデン湾における海上交通の安全は依然として予断を許さない状況にある。海賊対処を確実に実施していくことが必要不可欠」と述べた。

普段の生活とは縁のない「海賊」をより深く知るため、そしてソマリアの海賊被害の根本の原因とは何かを知るため、元海上自衛隊特別警備隊員である伊藤祐靖氏に話を伺った。

伊藤氏によると、「海賊」とは「海の上で、武力を持ってモノを奪おうとしている人」。そこで言う「モノ」の中で一番多いのは身代金、つまりお金だという。

また、恐ろしいイメージを持たれることが多い「海賊」だが、その実態は素人が武装しているだけであり、伊藤さんによれば「海賊」と「自衛隊」の比較として「自転車で盗みを行う少年」と「白バイ」に例えられる。つまり自衛隊にとって武力の差という面ではなんら脅威ではないという。よって、自衛隊が海賊対処を行ってから数年という短い時間で発生件数0を達成できたと推測できる。

そして、海賊被害ゼロになった結果、海賊たちはいま何をしているのか。

「彼らはもともとの本業である漁業等に戻るのではないか。漁師から海賊になった人が多く、中国船等が乱獲を繰り返し、魚がいなくなってしまって生活が出来ない人達がそういった船を襲い始めたのがそもそもの出発点である」と伊藤氏は説明した。

原因は、アフリカの貧困問題にある。この度のアフリカ開発会議により、事態の改善はどう改善するのか。注目が集まる。

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