全国の中学生たちよ、潜り込んででも観に来い!R15+映画『バトル・ロワイアル』放送記念!深作欣二映画3選

「今日は皆さんに、ちょっと殺し合いをしてもらいます」

このショッキングにもほどがある言葉から始まる中学生同士の殺し合いを描いたのが『バトル・ロワイアル』。公開当時はその残虐性が国会でも議論されるほど盛り上がり、結局レイティングはR15+指定(15歳以上じゃないと観れない)に定めらました。

当時14歳だった筆者に強烈だったのが、映画の内容もさることながら「中学生が主役なのに、中学生が観れないだと? 全国の中学生たちよ、潜り込んででも映画館に観に来い!」と檄を飛ばしていた監督の深作欣二。

深作欣二といえば、『仁義なき戦い』シリーズを始めとする日本映画屈指の大巨匠。その作品は数々のフォロワーを生み、クエンティン・タランティーノなど海外映画監督にもファンが多いことで知られています。『バトル・ロワイアル』の後には新井英樹先生の傑作漫画『ザ・ワールド・イズ・マイン』の映画化も企画していたんですよね。ああ、観たかった……。

というわけで、今回は『バトル・ロワイアル』AbemaTV放映記念!『バトル・ロワイアル』を合わせて観たい深作欣二映画3選をお届け!


①仁義の墓場

まずは深作欣二監督お得意の実録ヤクザ映画からこの1本。実在のヤクザ・石川力夫の太く短い生涯を描いた本作は、石川演じる渡哲也の尋常でない熱演も含めて、映画史に残るド傑作! 義理や人情はそっちのけで、本能のおもむくままにセックス、ドラッグ、バイオレンスの限りを尽くす石川力夫。そして予測不能の石川に翻弄される周囲の人物たち。実在のヤクザを描いているのに、テンションは完全に怪獣映画! 2002年には三池崇史監督、岸谷五朗岸谷五朗でリメイク『新・仁義の墓場』もあるんですが、こちらも観てるほうが心配になるほどに映画が暴走してますのでオススメ!


②宇宙からのメッセージ

『バトル・ロワイアル』同様、海外でもカルト的な人気を誇るのが本作。タイトルから察せる通り、なんとSF超大作! 物語は里見八犬伝をモチーフに、宇宙侵略を目論むガバナス帝国に立ち向かう8人の戦士を描いた壮大なスペースオペラ。『スター・ウォーズ』の世界的なヒットに便乗した企画なんですが、こっちも決して負けてません。なんせ特撮監督を担当したのが矢島信男! テレビ番組『ジャイアントロボ』や、後の『バトルフィーバーJ』などの戦隊ものを手がけている超巨匠なので、戦闘機や宇宙戦艦のディティールが驚くほど細かい! 映画から数ヶ月後に開始した続編的ドラマ『宇宙からのメッセージ・銀河大戦』も、『スター・ウォーズ』でいうところのチューバッカ的な存在である猿人バルーなど見所多数なので、こちらも合わせてオススメします!


③蒲田行進曲

実録ヤクザ映画ばかりではありません。つかこうへいの原作を映画化した本作は、人情喜劇! 舞台は、久方ぶりに大作『新撰組』を撮影中の東映京都撮影所。この『新撰組』には目玉であるスーパーロング階段落ちがあるが、「良くて半身不随」と言われる決死のスタントは誰もやりたがらない。そんな中、主役の土方歳三役を演じる倉岡銀四郎は、銀四郎を慕う大部屋俳優ヤスに、自分の子供を身ごもった女優、水原小夏を押しつける……。自由奔放と書けば聞こえはいいですが、冷静に考えると異常者極まりないスター俳優と、スター俳優になんの疑問も持たずついて行く大部屋俳優。この狂った関係性をテンポよく描く手腕はさすがです。そして、深作映画らしく脇役の皆さんも実に美味しい役どころ。階段落ちの撮影の前に『新撰組』の監督を演じる蟹江敬三が、「これでひとり殺せるぞ~」とテンションをあげる様は背筋が凍るんですが、同時に「映画撮影って狂っててナンボだよな!」と嬉しくなります。

というわけで、それぞれジャンルの違った3本を選んでみました。ほかにも『仁義なき戦い』はもちろん、素晴らしい映画ばかり! 『バトル・ロワイアル』以外の深作欣二監督作、ぜひ観てみてください!

文・市川力夫

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