映画『秘密』大友啓史監督、「るろ剣で成功したからこそ、難しい題材にあえて踏み込んだ」

「AbemaTimes」では、清水玲子原作を実写化した映画『秘密 THE TOP SECRET』の大ヒットを記念して、大友啓史監督にインタビューを敢行。あの『るろうに剣心』シリーズで大成功を収めた大友監督は、“脳内映像”というまったく新しいジャンルへ挑み、またひとつ偉業を打ち立てた。「謎が謎を呼び、『あれは夢なの? 回想なの?』みたいな感じが今回の映画でも楽しめる」と語る映画『秘密 THE TOP SECRET』について、大友監督に話を聞いた。


■『るろうに剣心』シリーズの成功を受けて、だからこそ難しいところへあえて踏みこもうと

『るろうに剣心』シリーズが大成功でしたからね。でも、この先毎回毎回そんなに上手くいくわけがないと、どこか冷めているところはありました。そんななか、正式にゴーサインが出たのがこの企画でした。いろいろ考えましたが、難しいところへあえて踏み込んで行こうと、そう思ったんですね。普通の感覚で言うと、時代劇やアクションでまたという流れにもなるでしょうし、実際そういう企画もいただいたんですが、全然違う題材、フィールドで勝負しようと思ったんですよね。

 

“るろ剣”のアクションもそうでしたが、今回も観たことがない映像に挑戦できる機会かなと。その1つが今回の“脳内映像”で、撮影開始前はいろいろなトライアルや準備もしましたが、最終的にどういう風になるかは誰にもわからなかった。結局、そこで苦労して撮影も延びて、思っていた以上に大変なことになりました。バジェットも膨らみ、いろいろ難しい決断にも迫られました。でもそれこそが、やったことをないことをやる、ということなんですよね。


■違うジャンルをやる時、やり遂げようと気持ち的にしっかり思いたい 

挑戦するというと聞こえはいいけれど、そこにはリスクもしっかり存在します。いや、リスクと言うより落とし穴と言った方がいいかもしれない(笑)。でも上手くいく、いかないという基準じゃなくて、そういうリスクをとる映画をちゃんとやったほうがいいかなと。成功にあぐらをかいてしてしまうと、あっという間に守りに入っちゃいますから。そうじゃなくて、今までとは違うジャンルを最後までやり遂げようと。『プラチナデータ』(13)が同様に近未来を描く作品でしたが、どうしてもやり切れなかった部分もあったので、そのリベンジをしておきたいという気持ちもありました。


■「あれは夢なの? 回想なの?」みたいな感じが今回の映画では楽しめます

映画って、意味性を見出していく作業が面白いですよね。デヴィッド・リンチの「ツイン・ピークス」などがそうでしたね。美しい死体、ローラ・パーマー。サスペンス的な犯人探しではなくて、ディテールの中の、いろいろな情報の符号性を楽しんでいく映画。観てすぐにわからないことが、ネガティブな評価にはならないということが、映画の本来的な面白味でもある。最後まで観られてなお、わからなさが残るという。そこについて話をすることが楽しくなる映画を、僕は面白いと思う。

薪や青木が観た脳内映像と、彼らの主観や現実がない交ぜになって、登場人物たちが混沌に巻き込まれていく。謎が謎を呼び、「あれは夢なの? 回想なの?」みたいな感じが今回の映画でも楽しめると思うので、ぜひ何度か観て確認してほしいですね。

映画『秘密 THE TOP SECRET』は全国公開中

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