「お盆休み」は本当に必要なのか?経済的側面からも考える必要あり

8月中旬に訪れるお盆。子どもたちからサラリーマンなどの大人まで日本中が行楽モードになり、国内のあちこちに旅行客が溢れ返す時期と言えるだろう。

しかしながら、このようなお盆の時期には交通費や宿泊費、食費など様々なものが値上がりするのもまた事実…そんな中、お盆休みというように限定するのではなく、休日の分散化を図ってはどうかという意見も確かに存在する。

実際に2010年には、休日分散化のワーキングチームを政府が立ち上げている。御手洗冨士夫経団連会長(当時)は「観光振興という大きな面から見ても(休日分散は)いいことだと思う」と、賛同の意向を示した。それ以来、一部の学校や民間企業などでは休日分散を取り入れる動きが出てきたが、まだまだ休日分散化は実験段階の域を出ていないと考えられる。

都内に住むある女性は「(先祖が)その時期に帰ってくるということだから、(休みを)その時期にしたほうがいいと思う」と、お盆の本来の意味からお盆に休みを取ることに賛成。またある男性は「お盆にわざわざ休みを取って高いお金を払ってまでしてどこかに行くよりかは、平日に休みを取っていった方がいいのではないか」と休日分散化に賛成の意見。

このように様々な意見があるが、お盆が本来持つ宗教的な意味合いや、お盆により起こる経済的側面から考える必要がありそうである。

羽衣国際大学にて教授を務める傍ら、社会人落語家として活動するスリランカ出身のにしゃんた氏は「お盆はお盆として使うのはいいが、別の使い方をするから問題が起こる」と、仏教国である日本において本来の通り墓参りのためにお盆を使う方が良いと指摘。また仏教国であるスリランカとの違いを述べた上で「お盆には先祖に会えるが、ここまで発展したお盆は日本にしかない。一つの文化として自慢できるのでは」と持論を述べた。

一方、経済的側面から休日分散に反対の立場をとる東京商工リサーチ常務 情報本部長を務める友田信男氏は、「中小企業などの弱い立場の人のことを考えることが必要」と訴える。資金調達や生産性・金融決済などの面を考えた上で、「中小企業の人はみんなと同じタイミングでないと休みにくい」と述べた。

ラッシュなどによる交通網の乱れの他にもさらには多くのデメリットを抱えるお盆休み。一つの社会システムとなった今、本当に過ごしやすいお盆休みとは一体どのようなものなのであろうか。

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