【お詫びと訂正あり】旅客機が超低空飛行…羽田空港”新ルート”が物議を醸す

日本の主要空港である、羽田空港。今、多くの飛行機が飛び交うこの空港に関して、ある議論が巻き起こっている。

物議を醸しているのは、”新ルート”問題。現在、羽田空港は東京湾上空を最大限活用するような飛行経路を採用し、それに基づく滑走路運用を行ってきた。いわゆる”海路”体制だ。だが、新たに加えられるルートでは、渋谷・新宿・池袋や大井町などの都心部上空も活用する”陸路”体制をとるというのである。

航空評論家の秀島一生氏が「経済を盛り上げるために羽田空港を増便するが、そのためには都心部の上空を飛ばなければならないというのが国の考えである」と説明するように、これにより羽田では国際線の発着枠が、現在年間約6万回のところ、東京オリンピック・パラリンピックを迎える2020年には年間約9.9万回にまで増える見通しだという。

新ルートで問題視されているのが、旅客機が超低空飛行をするという点だ。一部の飛行区間では、東京タワー(333メートル)よりも低い高度を飛ぶ可能性もある。落下物の危険性や、騒音の問題が発生することを付近の住民は懸念している。「羽田空港増便問題を考える会」に所属し羽田空港がある大田区に住む男性は「大変重要な問題であり、困惑している」と述べる。

大田区議会議員を務める奈須りえ氏は「大田区と国交省との間では安全や環境を守った飛び方をしていこうという約束があるが、目先の理由のためにそれらの問題を度外視している」と、新ルート案に対し反対意見を述べた。

また、「増便を羽田だけに偏らせるのは問題がある」と述べる秀島氏は都民の安全に対する了解を得る必要性について言及し、まだまだ議論の余地があることを主張。すべてを都民に明らかにしなければならないと強く訴える。

弁護士の秋野卓生氏は航空法・施行規則について触れ、「300メートル以上の高さであれば飛行可能である」と述べる。しかしながら、そのような中で333メートルの東京タワーよりも低く飛行する場所が存在することから「国が十二分な説明をする必要がある」と主張する。

また、元パイロットの小林宏之氏は、飛行機の技術面の進歩によって「落下物に関しては最近減ってきている」と述べ、また正確な電波に乗った飛行・管制塔による監督・飛行機からの応答信号について言及した上で「安全面に関しては多くの人が心配するようなことは起こらない」と語る。また、最後には世界の主要空港と羽田空港を比較した上でまだまだ羽田の便数が少ないことを指摘し、「強化する必要がある」と語った。

安全面や環境問題だけでなく、横田空域など合衆国との問題も踏まえた上で、長期的な目で考える必要がある今回の問題。これからも2020年に向けた日本の航空事情に注目していかななければならない。


【お詫びと訂正】

本記事について、以下記述

「今回の"新ルート"問題の発端となったのは、大田区長がこの件を独断で決定してしまったと批判されている。」(現在は削除)

という記載において、事実誤認でありました。

大田区広聴広報課より「羽田空港に限らず、航空機の飛行経路は、航空機の安全な運航や航空需要など様々な要素を踏まえながら国土交通省が判断していくものであり、「大田区長が独断で決定」するものではありません。」との指摘がございました。

本記事により訂正してお詫びいたします。今回の記事の掲載により、関係者様にご迷惑をお掛けいたしました点についても深くおわびすると共に、再発防止に取り組みます。

2016年9月9日

AbemaTIMES編集部




続きを見る

0コメント

  • 1000 / 1000