宇都宮健児、都知事選を語る 鳥越俊太郎が候補になった背景とは

7月31日に投開票された東京都知事選は小池百合子氏が勝利したが、今回の都知事選では「野党統一候補」をめぐり候補者選びが難航していた。公示前には俳優・石田純一の名前が取り沙汰されたが、前回2位だった弁護士の宇都宮健児氏を野党が擁立すると見る向きもあった。しかし、最終的には鳥越俊太郎氏になったのだが、一体こうなった背景は何だったのか? そして宇都宮氏は選挙後、何を思うのか。8月1日に放送されたAbemaTVの報道番組『AbemaPrime』に同氏が出演し、都知事選について語った。



宇都宮氏はまず、「小池さんは強かったですね。私が苦渋の決断で降りたのも、保守が分裂したからです。それが実らなかったのは残念」と述べた。つまり、自公(保守)が小池氏と増田寛也氏に分裂したため、リベラル勢力で一本化すれば勝てると見込み、自らは身を引いたということだ。だが、結果は鳥越氏が増田氏に負けるばかりか小池氏にはダブルスコア以上をつけられて敗北した。



番組コメンテーターの堀潤氏は「あの局面で宇都宮さん出たら変わっただろうなと思った。前回、前々回と地道に戦ったのに出られなかったのが敗北の理由。でも、仮に宇都宮さんが出ても『宇都宮が出たから割れた』『応援しなかったから割れた』という批判が出たことでしょう。個人の情報発信を制限する? これって本当にリベラル? と思いましたね」と語った。


宇都宮氏に対しては、公示前には「出馬するな!」という意見がメールや電話で殺到していたという。そんな中、宇都宮氏はリベラルが勝つには一本化が必要だと考え、自らの身を引いた。すると、選挙戦終盤、鳥越氏が劣勢と見るや鳥越陣営から応援演説参加の依頼が来た。宇都宮氏は鳥越陣営に質問書を送り、鳥越氏の女性問題についての見解を問い合わせた。しかし、「人権派」である宇都宮氏の納得できる回答は得られず応援はしないことを決定。すると、鳥越氏支持者から猛烈な批判が寄せられたのだ。宇都宮氏はこう語る。


「一番の大きな流れは保守の分裂でチャンスがあったことです。若い人が私の選対には多いです。色々な人が多い。鳥越さんの選対とこちらで色々なせめぎあいあり、誹謗中傷がありました。選挙事務所に来る連絡は7割が『降りろ!』といったもの。事務所には、社民、共産のスタッフもいて、4野党は鳥越さんを支持しました。だから、政党の中で処分とかの圧力があるわけです。私は政党関係者を除き、無党派でゲリラ戦やろうかとは思いました。でも、そういう人が、7月31日まで色々な圧力を加えられて頑張れるだろうか……と考えたので、一歩置いた形になりました。非常に、残念ですね。本当は鳥越さん、野党に勝ってもらいたくて降りたのに、こういう結果になって……。

私が順守したのは、選対で頑張ろうとしている人を守ろうとして、この人達が傷つくのを避けようとしたことです。私達の運動を続けられるようにすることが大事です。誹謗中傷しあって、消耗するのはやめたかったのです。前回も、細川(護煕)さん支持と私達支持で分裂があった。色々な運動で、共同している人が多い。知り合いが多いんです」


これに対し、堀氏は「保守であろうとリベラルであろうと、先鋭化して分裂する」と述べ、評論家の古谷経衡氏は「あさま山荘事件、田母神俊雄氏支持者もそうですが、すべての運動は右左の鏡になっていきます。違うように思えて、過激だという意味ではまったく同じようなもの。お互い正しいと思っています。保守・リベラル、同じなんですよ。細かいところで自分は違うんだ、正しいことをしてるんだ、となる。選挙でまとまる時はいいですが、選挙終わって、目標がなくなって分裂する。世界でよくあることです」とこうした運動体が陥りがちな傾向を総括した。


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