大麻栽培や死体の隠し場所として使用も 問題抱える「空き家」の活用法

少子高齢化で人口減も懸念されている日本だが、そうした中、国土交通省の主導により、低所得者・高齢者向け住宅として空き家活用の動きが出ているという。これについて、22日に放送されたAbemaTVの報道番組『Abema Prime』で専門家を交えて議論が行われた。

明海大学不動産学部教授の周藤利一氏は、「高齢者であったり障害者であったり、住宅確保が困難な人が対象です。日本では住宅がこれまでに多数作られており、空き家がどんどん増えています。ここで打ち出された施策は、住宅確保が困難な方にとっても一挙両得といえるでしょう」と評価した。

住居に困る人に空き家を持っている人が貸す取り組みだが、足りない家賃を国が補助するという制度だ。世界の各種先進国ではこうした家賃補助の制度はすでに導入されている例も多いという。この取り組みについて、みずほ中央法律事務所弁護士の三平聡史氏は、「廃墟になってしまうと、瓦が落ちたり、雨戸とかが飛んで隣にいくとか、火事があって延焼してしまったりもします。治安の悪化問題もある」と語り、空き家を有効活用する必要性を指摘した。

現在、全国820万戸ある空き家は大きな問題となり、庭で大麻栽培をされたり、死体の隠し場所になったりもしているという。問題があるのは分かってはいるものの、周藤氏は空き家のままでいることの理由は税金も影響しているという。

「まず、空き家を壊すのにお金がかかります。それから、空き家を壊すと建物の税金はなくなりますが、固定資産税が6倍になる。だったら今のままでいいってなります。元々住宅に住んでいる方の税負担を安くしようということで住宅地は更地よりも安くなっていたのですね」

実態は空き家であっても、住んでいるかのように見せることで、とりあえずは固定資産税の増額は免れるという面もある。だから空き家は減らないのだ。

ここで、空き家を積極的に活用する施策を行っている岐阜県多治見市建築住宅課の田口誠氏が中継で登場した。多治見市では、市営住宅に入るような低所得者に対する家賃補助を空き家活用に使っている。市営住宅を建築するというよりも、空き家となった民間の賃貸住宅を借りるにあたり家賃を安くする制度を導入したのだ。月額15000円を上限とし、最長60カ月家賃補助を行っている。田口氏はこう意義を語る。

「低所得者向けですが、個人に税金を投入するため、5年という期間で、一所懸命働いてもらうなりして次のステップに住宅取得をしていただきたい。その前の段階でこの制度は使って欲しい。永遠に家賃補助にしてもらうということではない。次へのサポートということです」

また、空き家の活用について周藤氏は「空き家をすべて家賃補助をしたうえで低所得者に提供――はハードルがある。あと、日本は地震の問題があります。耐震性が無ければダメですね。空き家には、耐震性に問題があるものが多いです。やりようによっては50万円で補強できるかもしれませんが、100万円~200万円かかるものもあるので、そこはハードルになっています」と課題も述べた。


「AbemaPrime」毎週月〜金曜日 21:00〜23:00 AbemaNewsチャンネルにて放送中

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