ハリーこと張本勲さんとコンビを組むのに相応しい5人の強者、その理由

AbemaTVの報道番組『Abema Prime』は月~金の20時~21時50分でしたが、18日から21時~23時に変更となりました。そこのアナウンスをここでしておきます。新出演者も続々登場し、ますますパワーアップしています。と、ここで重要な「番組出演者」について私は一つの考察をしておこう。やはり、番組というものは、出演者同士のケミストリーというかバイオロジーというかフィジックスというか、アーキテクチャーというか、単に横文字使いたいだけでした、スマンスマン。簡単に言うと「相性」により、面白さがグンと変わってくる。

『サンデーモーニング』(TBS系)屈指の人気コーナー『御意見番スポーツ』は、ハリーこと張本勲さん(75)が、「助っ人」の元スポーツ選手とともに、その週のスポーツに対して「あっぱれ」と「喝」を入れる番組である。

元々は「親分」こと大沢啓二さんと組んでいて、穏やかな毒舌・大沢さんとやんちゃな毒舌・ハリーという組み合わせだった。しかし、大沢さんが2010年10月に亡くなって以降は、「助っ人」制度となり毎回異なる元選手がハリーと組む。大沢親分とハリーが組んでいた時は、毎回安心して見ていられた。というのも、ハリーが頭から湯気を出してカッカカッカしている中、親分が脇で「ハッハッハ」と笑い、「まぁ、そう言うなよ」となだめつつも最後に親分は「でも、このプレーには『喝』だな、ハッハッハ」とやり、その場が収まっていたのだ。


■ハリーがやりにくい相手はどんな人物か

そうしたバランサー役を果たした大沢親分がいない今、ハリーも若干やりづらそうなことがある。それは、「助っ人」が誰かによるのである。基本的にハリーがやりづらそうにしている相手は以下の場合である。

・よく喋る若い男

・イケメンでならした元選手

・喋らなすぎる男

・女

※元野球選手以外はやりづらそうな様子をみせがちである

7月17日オンエアの回はまさにそうで、「助っ人」は元大関・小錦だった。毎回同番組を観ているという小錦だったが、これがよく喋る、喋る。「なんでこれまで呼んでくれなかったんですか!」などと言う小錦を見ながらハリーは「助っ人ってのはねぇ、類稀なるスポーツへの知識がなくちゃできないの。アンタはウクレレばっかりやってるんでしょ? それなのに『これまで呼んでくれなかった』だって? 喝だ! 大喝だ!」と思っていたかもしれない。

この日、都市対抗野球の話題となった際、エール交換の様子も紹介された。ハリーは目を細めて「いいねぇ。礼に始まりエールを送る。勝っても負けてもエールを送る」と感慨深げに言うと、そこに突如小錦が割って入ってきて「相撲もそう。挨拶はちゃんとしてる」と言う。ここでハリー、この日二回目の「ムッ」とした表情を浮かべた。「あのね、私は相撲も好きだけどね、今はね、野球の話をしてるの。喝だ!」と思ったかもしれない。

とはいっても、この日、ハリーと小錦の間にもコミュニケーションはあった。水泳女子・期待の新生・池江璃花子の話題になった後、ハリーが「我々スポーツマンは、コンディション(が重要)だね」と小錦に振ると小錦も「そうですね」と言う。

私はここにハリーの意地を見たような気がした。小錦は確かにスポーツマンではあったが、体重280kgを超え、コンディションどころではなかったことをチクリと刺したのだ。いわば、「お前はこの場にふさわしくない」という引退勧告をしたように感じられたのだ。


■この5人こそハリーの相方に相応しい!

これまで数多の「助っ人」が登場してきたが、その中でも良かったのが瀬古利彦(マラソン)、達川光男(野球)、金田正一(野球)、青木功(ゴルフ)の4人である。一体何が良かったかといえば、ハリーと会話が成立するほか、容赦なく「喝」「あっぱれ」を入れていくからである。

基本的にこの番組の醍醐味は、呑気なオヤジ2人が主観だけで好き放題ぶった切っていくところである。司会の関口宏から「喝は?」と振られて「じゃあ……、『喝』で……」なんてやる某若手助っ人では務まらないのである。

この4人の中でも金田正一氏は最高なのだが、いかんせん自分の自慢だらけになり、さすがのハリーでさえ黙ることもあるため年に2回程度でいいだろう。カネやんの真価が発揮されたのが、打撃の神様かつ巨人V9監督・川上哲治氏が亡くなった時である。川上氏の追悼番組のはずだったのに、いつしかカネやんのボールがいかに速かったかといった独演会になり、この時はハリーも苦笑いを浮かべていた。

カネやんは週刊ポストの取材に対しては「ワシの球速は180km」や「ワシがメジャーに行ったら年俸30億円」などと豪語するなど、時々話を聞きたい偉人である。


そして、私がこの4人に加えて最良のパートナーと考えるのが元阪急ブレーブスのエース、山田久志氏である。7月10日の回に登場したのだが、過去の登場回同様見事だった--。

まず、席に着いてプロ野球ペナントレースの話をしようかというところでいきなり「喝」を入れる。視聴者の頭の中には「?????」が去来したはずである。関口宏もハリーもポカーンとするが、山田氏は「オリックスに喝だ!」と言う。理由は、自分の古巣であるにもかかわらず、弱いからである。その喝があったか! そう思わせる見事なまでに素っ頓狂な喝だった。

また、1番ピッチャーとして打席に立った大谷翔平が初級でホームランを打ったことについて、ハリーが「喝」を入れた。対象は「めちゃくちゃな采配」をした栗山監督に対してである。「草野球でもやらないよ!」と激怒するハリーを制止するかのように、そこで山田氏は「あっぱれ」を入れた。「よくぞ打った!」こう一言言ったのである。これにより、視聴者は溜飲がどれだけ下がったことだろうか。いきなり小便になるレベルである。

さらには、乱闘シーンで外国人選手が怖くて突っかかれないといった話になると、すかさず「張本さんぐらいガッツある人でなくては立ち向かえない」とハリーをおだて、ハリーも相好を崩して「ハッハッハッ」と大笑い。そうかと思えば、ドジャース・前田健太が代走で出たことを受け、投手出身の山田氏は「ピッチャーって足が速くない方がいいんですよ。代走に出されちゃう」とスーダラ発言。

そうなのだ、ハリーの相方には、素っ頓狂発言を時にし、容赦のない「喝」「あっぱれ」を入れられ、ハリーに対して遠慮をしつつもズケズケとモノを言い、若手選手にはネチネチ文句を言い、女性と子供と高齢者には優しい「老害」キャラこそ相応しい。

山田氏は現在67歳。ハリーの後継者として、今のうちから出演頻度を増やし、同番組を盤石の体制に仕上げる切り札になっていただきたいものである。


ちなみに『Abema Prime』の場合は、月曜日の小松靖・ウーマンラッシュアワー村本大輔・堀潤の3人の組み合わせが見事なハーモニーを醸しだしております。

文・中川淳一郎

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