麻薬王に処刑宣告、悪い奴は皆殺し フィリピン新大統領が過激すぎる

5月のフィリピン大統領選で勝利し、6月30日に新大統領に就任したロドリゴ・ドゥテルテ大統領。「悪い奴は皆殺しにする」という過激なメッセージがフィリピン国民に受け入れられ、瞬く間に選挙を勝ち抜き世界があっと驚いたが、口だけでなく次々とその発言通り腐敗した社会の世直しに乗り出している。

昨年までミンダナオ島ダバオ市の市長だったドゥテルテ大統領。1988年の市町就任以来、長期の任期の間に「史上最悪の治安」と言われた町を「東南アジア有数の安全な都市」に変えた実績を持つ。

市長時代の彼は「ギャングは殺す」「犯罪に手を貸す者は全員犯罪組織の一員とみなす」「ギャングを処刑したものには賞金を」と次々と物騒な発言を続けて来たが、その言葉通りに町の浄化に成功。武器、薬物、偽装ブランドまでなんでも扱う海賊からアルカイダとのネットワークを持つイスラム原理主義者たちまで手段を選ばず、武力で一掃(しかも「一切自分は手を汚していない」とオフィシャルでは語っている)。


そんな実績も相まって27年の市長としての成果を引っさげ大統領選挙に出馬。昨年のクリスマス前の市民に向けたビデオメッセージでは大統領選に向け「犯罪者たちよ、これがお前たちの最後のメリークリスマスだ」とアクション映画も真っ青のセリフで国民を熱狂させた。

これまでの市町時代の行動も含め、国際的には人権問題として大きな波紋を呼び、一部では「フィリピンのトランプ」との異名を持つドゥテルテ大統領だが、貧富の差の拡大、治安の悪化、政治家や警察などの汚職など、問題だらけの国の中で「世直しするのはこの男しかいない」とフィリピン国民の絶大な期待を背負うことになる。

大統領選挙からYouTubeを効果的に使ったプロモーションを展開し選挙に勝利したが、大統領になってからは、さらに更新頻度をアップ。新たな更新では、なんとフィリピンを牛耳る麻薬王の一人を直接呼びつけ本人に向かって殺害予告、その面談の一部始終をネット公開に出すというぶっ飛びすぎる策にでた。

最新の「大統領ビデオ」のターゲットとなったのは、実業家のピーター・リム氏。リム氏は実業家で成功を収める一方で麻薬ビジネスの裏の顔を持っているという噂が絶えない人物だが、ドゥテルテ大統領はこのビジネスマンを呼びつけけ恫喝する映像をネット公開。34分に渡るトークで「処刑するぞ」と凄みながら氏に麻薬ビジネスから手を引くように説得している。

公人、ましてや大統領がドラックディーラーを呼び警告するというのも前代未聞だが、当のリム氏も大統領から名指しで「巨悪の根元」と公にターゲットにされて以来、嫌がらせが家族にまで及んでいる辛い実情を明かしている。

世界の常識で考えると理解し難い問題発言が余りにも多いドゥテルテ大統領だが、秩序を失った国を立て直すには彼のような「毒をもって毒を制す」方法が特効薬であることは市長時代の仕事で証明済み。

中国との領土問題なども含め問題山積のフィリピンだが、この武闘派大統領がどこまで国を変えるのか気になるところだ。

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