クロップ率いるリバブール 長期政権を想定した「育成モード」か

昨シーズンプレミアリーグ8位で終わったリバプールが今シーズンの始動を開始した。シーズン途中に就任したユルゲン・クロップ監督の加入時の熱烈な歓迎ぶりと大きな期待を考えると、リーグ戦での順位の物足りなさはあるものの、キャピタルワン杯とヨーロッパリーグ準優勝は及第点。16/17シーズンが本格的に指揮を執る最初の1年になる。

現在開幕1ヶ月を前にしてのプレシーズンマッチで、まだ新シーズンの布陣が明確になる程の状態ではないものの、若い戦力を徐々に試しどの選手がシーズンを戦う戦力となるか見極める真っ只中。

起用している選手たちもフレッシュで「育成モード」から一歩づつチームを構築するクロップの狙いが透けて見えて「この時期の今の作る過程が一番面白い」というサッカーファンもいる位だ。

最初のテストマッチ、トランメア・ローヴァーズ戦で前十字靱帯損傷から復帰したダニー・イングスが得点。昨年大きな期待の中でケガでシーズンを棒に振った23歳にとっては格下相手とはいえ復活の足がかりになるゴールといえる。

フリートウッド・タウン戦で、才能の片鱗を見せたのが新加入のMFマルコ・グルイッチも要注目の選手だ、この夏の移籍マーケットでレッドスター・ベオグラードへのローンから復帰した20歳のセルビア人は、格下相手の練習試合とはいえ評判通りの結果を出した。

その他にも16歳のベン・ウッドバーンを抜擢、1ゴールと期待に答えたり、今期の主軸の一人となるであろうロベルト・フィルミーノの2ゴールなど今のところリバプールは、ポジティブなプレシーズンを送っているように思える。

すでに選手の入れ替えも同時進行で行われている。才能を嘱望されサポーターの間でも「残すか?放出するか?」と議論のあったジョーダン・アイブはボーンマスへ完全移籍。8年半チームに在籍したマルティン・シュクルテルはトルコのフェネルバプチェへ、若いジェローム・シンクレアにも見切りを付けワトフォードへと放出、ミランから出戻り状態のマリオ・バロテッリには戦力外通告とシビアな一面も見せている。

新戦力に関してはまだまだこれからの発表を待つ必要がありそうだが、現在のところ目玉だったセネガル代表の快速ウィンガー、サディオ・マネをサウザンプトンから奪取に成功。フリートランスファーでシャルケからカメルーン代表DFジョエル・マティプをマインツから獲得。さらにキーパーのロリス・カリウスが加わるなど一定の成果はみられるが、特にけが人と放出が相次いで手薄な守備陣へのテコ入れは必須といえるだろう。

7月17日のウィガン戦、20日のハダースフィールド・タウンFC戦の後には、チェルシー(7/28)、ACミラン(7/31)、ローマ(8/2)、FCバルセロナ(8/6)、マインツ(8/7)と強豪だらけのプレシーズンマッチが待ち受けている。

8月13日の開幕戦アーセナル戦までかなり強行スケジュールであることから懸念の声もあがっているが「育成モード」のチーム状況を考えると若手中心のチームをハードに鍛え上げてシーズンに突入するクロップの強い意志を感じさせる。

7月8日には2018年までの契約を2022年まで延長する発表をしたばかりのクロップ監督。僅か半年のトライアル期間を経て、リバプールが提示した異例の長期契約は、ドルトムント時代の育成に長けた手腕への絶大な信頼とも取れるが、自ら選び抜いた選手たちで戦う今シーズン本当の意味で「魔法使い」の本当の真価が問われることになりそうだ。



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